アクセシビリティ
デジタル庁デザインシステムはアクセシビリティを最優先事項として作成されています。アクセシビリティは、すべてのユーザーがウェブサイトやオンラインサービスを確実に利用できるようにするための品質基準であり、企画・設計からデザイン、開発、およびコンテンツ作成、そして運用など、プロセスのすべてにおいて考慮が必要となる概念です。ここでは、デザインシステムとアクセシビリティの関係について説明します。
デジタル庁デザインシステムとアクセシビリティの関係
デジタル庁デザインシステムは、以下に関して特に注意を払って構築されており、アクセシビリティ規格において該当する達成基準の適合を容易にします。基本デザインやコンポーネントのFigmaデザインデータだけではなく、デザインシステム本体に含まれるコンポーネント仕様、作例、アクセシビリティガイドライン等にも等しく反映されています。
- 色の組み合わせとコントラスト比
- フォントサイズ
- キーボード操作、フォーカスインジケーター
- リンクやボタン等のターゲットサイズ
- 操作に対応したインタラクション表現
- 動きのあるオブジェクトの扱い
- 大きさの可変や内容量の増減を踏まえた外観構造
一方で、デザインシステムを利用して開発されるウェブサイトが独自にもつコンテンツ自体のアクセシビリティは、各ウェブサイトの制作者の側にて確保する必要があります。また、ウェブサイトのアクセシビリティが継続的に確保された状態を維持するためには、アクセシビリティを踏まえたコンテンツ運用設計と、それを実現するための予算や人材の調達が不可欠なものとなります。
JIS X 8341-3:2016、WCAG、WAI-ARIA等の各ガイドライン
デジタル庁デザインシステムが参照しているアクセシビリティの基準は、WCAGやWAI-ARIAといったアクセシビリティに関する国際的な勧告です。WCAGの最新バージョンは2.2で、2.0はJIS X 8341-3:2016と互換性があります。
- Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2 勧告(日本語訳)
- W3C Accessibility Guidelines (WCAG) 3.0 ワーキングドラフト(英語)
- Accessible Rich Internet Applications (WAI-ARIA) 1.2 勧告(英語)
- Accessible Rich Internet Applications (WAI-ARIA) 1.3 ワーキングドラフト(英語)
- Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.1 勧告(日本語訳)
- JIS X 8341-3:2016 高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス―第3部:ウェブコンテンツ | 日本規格協会 JSA Group Webdesk
- Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0(日本語訳)
- ARIA Authoring Practices Guide (APG)(英語)
デザインシステムによって達成できるアクセシビリティは、考慮すべきアクセシビリティ全体の一部であることに留意してください。
そのほかのガイドライン等
デジタル庁デザインシステムは、アクセシビリティ確保に寄与するガイドラインや関連技術等も積極的に参照しています。