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テーブル/データテーブルアクセシビリティ

シンプルな構造で作る

テーブルを効果的に使用することで、データや情報を分かりやすく提示することが可能です。しかし、複雑な構造のテーブルだと、内容の理解やデータの再利用が困難になります。なかでもスクリーンリーダーは内容を線形に把握するという仕様上、セルとセル見出しの相互参照が多くなるような構造の場合に、閲覧が大変難しくなります。

以下の例示を参考に、できるだけシンプルな構造のテーブル設計を心がけてください。

例1(複雑なテーブル)

スクリーンショット:「部門」「代表者名」「電話番号」「住所」を列見出しとする6行4列の部署一覧テーブル。2行目に「東京都」、5行目に「大阪府」がそれぞれ4列に結合され地域のグループを表現している。東京都の下には「営業部」および「開発部」が並んでいる。大阪府の下には「営業部」が並んでいる。

例2(シンプルなテーブル)

スクリーンショット:地域別にテーブルを2つに分割した例。「東京都」および「大阪府」をそれぞれ独立した見出しとして各テーブル左上部に記載。テーブルの列およびデータは例1と同様。セルの結合は無い。

例1は、「東京都」と「大阪府」という見出しのような行を差し込むことで、行にグループの概念をもたせようとしていますが、セルとセル見出しが適切な関係性をもてず意味的なグループ構造にはなりません。これは例2のように表を2つに分割し、見出しとそれぞれに属する表の組み合わせとすることで、同じ情報をシンプルに提示することができます。

例3(複雑なテーブル)

スクリーンショット:「開催日」「開催場所」「参加料金」を含むイベント情報をまとめた複雑なテーブル。「市民健康フェア」は、参加料金のセルがさらに複数行、複数列に分かれ、年齢および市内外の別に応じた料金を表現している。「防災ワークショップ」は参加料金は一律500円で、参加料金セルは列方向に結合している。

例4(シンプルなテーブル)

スクリーンショット:市民健康フェア参加料金を別表として分離することでシンプルになったイベント情報のテーブルの例。「市民健康フェア」の参加料金は「別表:市民健康フェア参加料金」というテキストリンクに置き換わり、セルの結合は無い。

例3では情報が入れ子状になっていますが、例4のように必要な数のテーブルを用意することで、各テーブル自体の構造をシンプルにできます。

例5(複雑なテーブル)

スクリーンショット:1レコードを2行で表現した複雑な構造のテーブル。1列目は「利用者ID」、2列目は「氏名よみがな」および「氏名」が縦に並び、3列目は「電話番号」および「住所」が縦に並び、4列目は「携帯電話」、5列目は「登録日」。「住所」は2列を占めている。データセルで3名分のデータを表示している。

例6(シンプルなテーブル)

スクリーンショット:「利用者ID」「氏名」「電話番号」「住所」「登録日」を列見出しとする4行5列のテーブル。よみがなは氏名セルの中にルビとして、自宅および携帯電話番号は電話番号セルのなかに箇条書きで表現することで、表の構造がシンプルになっている。

例7(シンプルなデータテーブル)

スクリーンショット:1行1レコードで構成されたシンプルなデータテーブル。列は「利用者ID」「氏名よみがな」「氏名」「電話番号」「携帯電話」「住所」。テーブル右端にあるシャドーによって右にスクロールできることを示唆している。

例5は、1レコード(データ単位)を2行で表現していますが、例6のようにデータセル内を構造化文章で表現したり、例7のように1行1レコードで表現したりすることで、シンプルなテーブル構造にできます。